骨董品(アンティーク)は非常にデリケートなものであり、その状態によって価値も大きく変わります。
正しい保管方法や保管場所を知らなかったばかりに大切な骨董品を劣化させてしまった、傷めてしまい品質を下げてしまった、ということにならないためにも、このページでは骨董品の種類ごとに適切な保管方法や保管場所の紹介をしています。
骨董品の品質を守るために適切な保管方法と保管場所とは?
骨董品を保管する場所、方法などについて紹介させて頂く前に保管作業を行う際に気を付けなければいけないことが4点あります。
最初にそれらを紹介させていただきます。
1.素手で骨董品に触らない
骨董品を扱う際には注意をされるとは思うのですが、直接を触ってしまうと骨董品を劣化させる原因となる油分や水分が付着してしまうおそれがあります。
そのため、骨董品専用の布手袋を装着した上で触るようにしてください。
2.保管作業中はマスクをする
保管作業を行う際は集中して静かに行うとは思いますが、くしゃみや咳などが不意にでてしまい骨董品にツバがついてしまうおそれがあります。
掛け軸や絵画の場合ですとシミになってしまい、その価値を大きく損ねることにも繋がりかねません。
このようなことを防ぐためにも作業前に必ずマスクを付けてください。
3.湿度が低い天気の良い日に行う
のちに触れることになりますが骨董品は湿気に弱いものが多いです。
そのため、雨の日や雨が降りそうな日は避け、天気が良く湿気の少ない日を選んで保管作業を行ってください。
4.陰干しを定期的に行う
最適な湿度で保管しているつもりでも気が付かないうちに湿っぽくなっている場合もあります。
陰干しは耐湿だけでなく防虫効果にも期待できるため、定期的に行ってください。
しかし、陰干しを行う際は骨董品が直接日光に当たらないようくれぐれもご注意ください。
茶道具は湿気と日光に弱いです。
お湯を使用することを前提としたものなので意外に思われる方もいるかもしれませんが、湿気と日光に気をつける必要があります。
日光が直接あたる場所や湿気の多い場所に保管した場合は劣化を早めてしまうため、変形やヒビなどを招くおそれがあります。
日光が直接当たらない、温度や湿度が管理できる場所で保管することが望ましいです。
温度や湿度が管理できる場所を確保できない場合は風通しが良く、年間を通して温度や湿度が低く変化の少ない場所に保管してください。
保管方法についてですが、1つずつ柔らかい布や紙で包んだ上で茶道具専用の保管箱に収納してください。
茶道具は種類が多く1つずつ包むのは面倒に感じるかもしれませんが、まとめて包んでしまうと茶道具同士が接触することで小さなキズなどが付くおそれがあります。
大事な茶道具を守るためにも大変ではありますが、1つずつ丁寧に扱ってください。
絵画は日光に弱いです。
直射日光を浴びてしまうと、色や材質の劣化に繋がります。
色や材質の劣化はその絵画の価値を大きく下げてしまうおそれがあります。
そのため、直射日光が当たらない部屋で絵画保管用の黒い布を掛け、横向きに寝かせるか立て掛けて保管してください。
その際は他の絵画と重ならないように注意が必要です。
骨董品は湿度の低い場所で保管することを推奨されているものが多いですが、絵画に関しては50~60%の湿度が保管に適しているといわれています。
その理由ですが乾燥しすぎると表面の絵の具がヒビ割れを招くおそれがあるためです。
しかし、湿度が高すぎるとカビなどが発生することもあるため、湿度が高ければ良いというわけでもありません。
陶磁器は掛け軸や絵画と比べ、頑丈に作られているような印象を受けますが他の骨董品同様に保管場所には細心の注意を払う必要があります。
陶磁器は極端に湿度の低い場所であれば乾燥が原因によるヒビ割れ、湿度の高い場所であれば湿気を吸い取ることで欠けやすくなってしまいます。
特に作られてから長い年月が経っている年代物ほど注意が必要です。
また、日光に当たると色が変わってしまうこともあります。
そのため、直射日光の当たらない、風通しの良い、極端に温度や湿度が変化しない場所で保管してください。
保管の際には陶磁器同士を重ねたり、陶磁器同士が接触しないように気をつけましょう。
接触する場合は間に柔らかい布や和紙などを挟むなどして、傷などが付かない工夫が必要です。
陶磁器は割れ物ですので、高い位置に保管するとうっかり割ってしまうおそれがあります。
特に必要がないのであれば取りやすい低めの位置に保管するのが望ましいです。
このように骨董品の品質を保つためには保管場所や保管方法、保管作業を行う状況、十分な準備などが必要です。
骨董品はそれほどデリケートなものということを認識し、それぞれに適した方法で保管を行っていただければ幸いです。
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